食欲不振
食欲不振は、胃腸の状態悪化などのさまざまな病気や、
疲労・ストレス・不健康な生活などの要因で起こります。
日常生活で食欲不振になる要因
ストレスの蓄積
現代人は常に多くのストレスにさらされています。
- 学校や職場などの人間関係
- 仕事の悩み・不安
- 過度な運動による肉体過労
- 事故や怪我、急激な気温変動 など
こうしたストレスにさらされると、人の自律神経では交感神経が過剰に刺激されて緊張感が高まります。
この状態では副交感神経の働きが抑えられ、食欲が起こりにくくなります。
運動不足や睡眠不足
通常、人はエネルギー不足になると、食欲が湧くようになっています。
ところが、慢性的な運動不足が続くと、エネルギーを補給する必要がなくなるため食欲もわかなくなってきます。
また、睡眠中は副交感神経が優位に働くため食べ物の消化が進みやすいのですが、睡眠が足りないと自律神経が乱れてしまい、胃腸の調子が悪くなったり、食欲がわかなくなります。
お酒の飲みすぎ
お酒は人にとって有害な物質でもあるため、体内に入った場合は肝臓で解毒処理をされます。しかしお酒の飲みすぎが続くと、肝臓の働きが低下し食欲も沸かなくなります。
食欲不振を引き起こす病気
慢性胃炎
ピロリ菌に感染していたり、ストレスや乱れた食生活を長期間続けていると慢性胃炎を引き起こしてしまいます。
胃炎を起こした状態では、胃の粘膜が弱まるため炎症が広がりやすくなってしまいます。
以下のような症状が続く場合は慢性胃炎の疑いがあります。
- 突然の胃痛
- 吐き気
- 胸やけ
- 胃もたれ
- お腹が張っている感覚
- げっぷ など
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸の炎症が続くと、進行して胃潰瘍や十二指腸潰瘍になってしまいます。
胃潰瘍は胃酸から身体を保護している胃の粘膜が弱まってしまい、胃の壁がけずれてしまった状態です。
胃がん
慢性胃炎・潰瘍が続くと、悪性である胃がんになってしまう場合があります。
日本人に多いがんで、ピロリ菌に感染していると発症リスクが高まるとされています。
初期の段階では自覚症状が出ることはほとんどないため、気づいたときにはがんが進行していることが多くです。
早期発見のためには、胃カメラ(内視鏡)検査が有効ですので、40代になったら年1回の検査をおすすめします。
日常生活の中でできる予防法
食欲不振は日々の生活習慣を見直すことで予防ができます。
以下の点に気を付けましょう。
- 規則正しい生活
- ストレスを溜めない
- 適度な運動を続ける
- アルコールは適量を守る
対処法
食欲が沸かないときは、消化の良い食べ物を摂るようにしましょう。
また、冷たい飲み物は美味しいですが、胃に負担をかけることになりますので飲みすぎないようにしましょう。疲労回復に良いとされる以下の食品もおすすめです。
- 豚肉
- うなぎ
- 豆類
- ねぎ
- 山芋
- 梅干し
- オクラ など
食欲不振が長引く際には、医療機関を受診しましょう
まずは症状をお伺いし、適切な診断を行います。必要があれば検査もご相談します。当院までご連絡ください。